バイオ医薬品は、低分子医薬品の製造に用いられる単純な化学合成工程に比べて、変化に敏感な生物を用いた製造工程で作られています。したがって、最終産物は製造工程における様々な因子の影響を受けます。バイオ医薬品は大きくて特性解析が難しい複雑な分子から成っているので、製造工程でのわずかな変化によって最終産物が変わってしまうことも起こり得ます。
非常に複雑な製造工程であることから、製品の安全性及び有効性を常に維持するため、高い精度を持って、製造品質管理基準(GMP)、そして定められた規格へ適合することが求められます。低分子医薬品では約50種類の工程内管理試験が行われているのに対して、バイオ医薬品では約250種類の工程内管理試験が行われています。
バイオ後続品(バイオシミラー)の類似性を評価する
化学的に合成された低分子後発医薬品(ジェネリック医薬品)とは異なり、バイオ後続品(バイオシミラー)は対象バイオ医薬品(Reference Biotherapeutic Product、 RBP)の正確なコピーではありえません。複雑な性質のため、低分子後発医薬品とは異なる規制審査プロセスが必要となります。
低分子とは異なる規制審査の肝要な部分は、バイオシミラーは実際に患者の安全を損なうことなく、期待される結果を達成できることを確認するために必要とされる高い類似性を明らかにすることであります。高い類似性とは、WHOが規定している特異的な同等性/同質性試験により決定されます。つまりこの"品質・安全性・有効性の類似性を確立することを目的として、バイオ医薬品として承認された先発品とバイオシミラーの直接比較”による試験です。
このバイオシミラーの類似性試験の目的は、開発中のバイオシミラーとRBPは、最終製品のレベルで類似していることを実証することであります。臨床プロファイルに影響がないことが実証されれば、2つの製品間のわずかな差異は、化学的に正当なものとみなされます。
参考記事リンク:
・ 新たなるバイオ医薬品開発—最前線レポートブックマーク [Nature]
・ バイオ医薬品 [PDMA]
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