そのプロファイルを、4,800以上もの化合物が含まれる莫大なデータベースにある多数の参照プロファイルと比較が可能となります。BioMAPシステムでのプロファイリングによって、薬剤の生物学的機能の詳細な特性の解明、標的活動の実行と停止、バイオマーカーの特定を含む化合物のヒト薬理学特性について早期に見解を得ることができます。
非ヒト霊長類(NHP)で観察された遅延性IV型皮膚過敏症の副作用により前臨床試験で開発中止となった 候補化合物を、ヒト由来プライマリー細胞を用いたフェノタイプスクリーニングサービスであるBioMAP DiversityPLUSパネルを用いて、想定される毒性メカニズムを解明した報告をご紹介します。
Mechanisms of Skin Toxicity Associated with Metabotropic Glutamate Receptor 5 Negative Allosteric Modulators
Shah et al., 2017, Cell Chemical Biology 24, 1–12
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本報告では、ヒト由来プライマリー細胞・共培養系の標準化パネルによる表現型プロファイリング(BioMAP)により、in vivoで観察されるmGluR5ネガティブアロステリックモジュレーター(NAMs)に対する皮膚過敏性の可能性のある機序の同定を行った。前臨床の段階で、新薬候補物質のヒト由来プライマリー細胞を用いた表現型プロファイリングを実施することにより、毒性メカニズムを解明し、早期創薬開発プロセスにおいて役に立つ知見を得ることができることを実証した。
Figure 3. Magnified View of Activities of mGluR5 NAMs in BT and LPS Systems
A zoomed view of activity of Pfizer mGluR5 NAMs (A) 5, (B) 6, and (C) 7, and clinical mGluR5 NAM (D) 1 and (E) 3 in BioMAP LPS and BT systems.
• 皮膚過敏症を引き起こすmGluR5 NAMを、ヒト由来プライマリー細胞を用いた表現型プロファイリングパネル(BioMAPシステム)を用いて、プロファイリングを実施した
• 化合物5および6は、BioMAPシステムにおいて炎症および免疫調節活性を示した
• ヒト由来プライマリー細胞を用いた表現型プロファイリングは、転写プロファイリングを補完することができる
• 皮膚過敏症の潜在的機序としてPGE2の増加とAhRの減少が同定された
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