今日はDiscoveRx社のPathHunter®受容体型チロシンキナーゼ二量体化アッセイをご紹介したいと思います。
受容体型チロシンキナーゼ(RTK)は細胞表面に存在する受容体キナーゼの一種であります。細胞外のシグナルをリガンドの結合という形で受け取り、タンパク質鎖中にある特異的なチロシンアミノ酸をリン酸化することによって、細胞内シグナル伝達系にそのシグナルを中継する役割を果たします。RTKは、細胞の最も基本的な活動である増殖・分化・生存・代謝・移動を制御し、さまざまな組織や器官の発達と生理応答、造血や免疫応答など高次の生命現象を制御するという重要な役割を担っており、分子標的薬の創薬ターゲットとして近年注目を集めています。
RTK を介したシグナル伝達では、増殖因子などの特異的なリガンドが RTK の細胞外領域へ結合することにより、受容体の二量体化(または多量体化)が誘導され、シグナルが迅速に伝達されます。つまり、RTKへのリガンドの結合とその結果誘導される二量体化こそが、外部シグナルが細胞外から細胞内へと中継される最初のステップであるということになります。
これまでの細胞内タンパク質の相互作用を利用したアッセイ系では、受容体二量体化を正確にモニタリングすることが困難であります。DiscoveRx社のPathHunter®受容体型チロシンキナーゼ二量体化アッセイを用いれば、細胞表面のRTKの二量体化を直接的に測定することができます。
RTK二量体化アッセイのターゲットリスト、詳細はこちらまで
チロシンキナーゼ二量体化アッセイ原理:
PathHunter®受容体型チロシンキナーゼ(RTK)二量体化アッセイでは、ターゲット受容体の一方にはProLink™ (PK) 、一方にはEnzyme Acceptor (EA) をタグ付けした受容体を発現させています。リガンド結合によってRTKの二量体化が起こり、続いて細胞内部ではチロシンキナーゼ部位のリン酸化が起こります。それに伴い立体的に隣接したPKとEAが結合することによりβ-Galの活性型酵素が再構成されます。β-Gal活性によって加水分解された基質の化学発光シグナルを測定することにより、RTKに対する試験物質の作用を同定します。
特長:
- 低分子阻害剤・抗リガンド抗体・抗受容体抗体の同定・QCに応用可能
- ヘテロ・ホモ二量体いずれにも対応
- 拮抗剤・アンタゴニストなど複数の薬理作用に対応
- シンプルで再現性の高いアッセイ法(洗浄・遠心分離・フィルター・培養*1不要)
- 独自のEFC*2技術を利用した化学発光シグナルで検出
- Ready-to-useのアッセイキット、細胞株および関連試薬など幅広い製品ラインナップ
*1 アッセイキット eXpressのみ
*2 Enzyme Fragment Complementation技術
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