本日はこれまでのブログ記事の中でも人気の高い記事の一つ、バイアスリガンドに関する記事を再掲載させていただきます。
DiscoverX独自のEnzyme Fragment Complementation (EFC) 技術を用いたPathHunterセルベースアッセイでは、Gタンパク質結合受容体(GPCR) に対する複数の機能アッセイ(β‐アレスチン、セカンドメッセンジャー、内在化)を提供しています。
GPCRが活性化されると、Gタンパク質依存的またはGタンパク質非依存的な事象の両方を引き起こしますが、DiscoverXのアッセイ方法は強制カップリングを行っておりませんので、細胞生物学を乱さずに各シグナル経路を定量的に評価することが可能です。
これらの特徴をもつPathHunterアッセイは、バイアスリガンドの同定にも最適です。
DiscoverX独自のEnzyme Fragment Complementation (EFC) 技術を用いたPathHunterセルベースアッセイでは、Gタンパク質結合受容体(GPCR) に対する複数の機能アッセイ(β‐アレスチン、セカンドメッセンジャー、内在化)を提供しています。
GPCRが活性化されると、Gタンパク質依存的またはGタンパク質非依存的な事象の両方を引き起こしますが、DiscoverXのアッセイ方法は強制カップリングを行っておりませんので、細胞生物学を乱さずに各シグナル経路を定量的に評価することが可能です。
これらの特徴をもつPathHunterアッセイは、バイアスリガンドの同定にも最適です。
PathHunter GPCRシグナル経路プロファイリング原理
Fig. 1. 機能的セルベースアッセイの幅広い選択肢
(左) セカンドメッセンジャー (cAMP/Calcium) :検証済み細胞株を用いた高感度かつ確実なセカンドメッセンジャーアッセイ
(中) β‐アレスチン:Gタンパク質に非依存的なβ‐アレスチン誘導を利用したアッセイであり、あらゆる薬理作用の評価に対応
(右) GPCR内在化:直接的かつ定量的にGPCRの内在化(エンドサイトーシス)を評価
(右) GPCR内在化:直接的かつ定量的にGPCRの内在化(エンドサイトーシス)を評価
概要:
Gタンパク質結合受容体(GPCR) におけるバイアスリガンドとは、GPCRの各経路を選択的に活性化または非活性化する特徴をもったリガンドのことで、バイアスリガンドを用いることにより、より安全で選択性のある治療法の開発が期待されます。β‐アレスチン-2ノックアウトマウスを用いたモルヒネの薬理作用の研究から、リガンドがβ‐アレスチン-2の誘導を引き起こさずに、ヒトµオピオイド受容体(hMOR)のGタンパク質シグナル経路のみを促進した場合には、通常よりも高い鎮痛作用が得られ、かつ副作用(胃腸機能障害および呼吸抑制)が軽減されることがわかっています。本文献では、DiscoverX社PathHunter細胞株・アッセイを用いて、hMORのGタンパク質バイアスリガンド候補物質であるTRV130についての機能評価を報告しています。
Fig. 2. TRV130は、hMORに対するGタンパク質バイアスリガンド候補物質である。(A) モルヒネと比較して、 (B) TRV130はモルヒネと同等にGタンパク質カップリングによりシグナル伝達経路を活性化させるものの、β‐アレスチン-2の誘導が抑制されている。β‐アレスチン-2の誘導は、化学発光法を用いたβ‐ガラクトシダーゼ活性を利用して測定し、Gタンパク質カップリングは、cAMPの蓄積の抑制効果を測定した。いずれもhMORを発現したHEK細胞(DiscoverX社PathHunter細胞株)を使用した。
Fig. 3. TRV130はモルヒネと比較して、hMORの内在化とリン酸化 (S375)を抑制することが示された。
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